「韓国へ」その8  リポーター熊木

2006.04.03 Monday 20:45
 韓国の伝統的な歌を一緒に歌う?そんな異文化交流を、社長は私に経験して欲しいと思ってくれたのでしょう。言葉もわからないのに、いい感じにお酒が入り、酔っぱらいかけたおじさんたちに、どう出るのだ私…。(ついでに私もちょい酔っぱらい)社長たちが見守る中、通訳のファンさんについてきてもらい、いざ交渉。『ぺらぺ〜ら〜』あるおじさんに話しかけるファンさん。  
 熊木的日本語訳『私たちは日本から来ているのですが、韓国のことをもっと知るために、どなたか韓国に伝わる伝統的な歌を歌ってはもらえませんか?』
 驚き笑い出す周りで話を聞いていた、オレンジおばさん、畑仕事風おじさん、ショッキングピンクお母さんら。(韓国7より)ひたすら首をふるおじさん。するとおばさんが、ある一人の畑仕事風のおじさんを指さし、
『ぺらぺ〜ら』。
すると周りからも
『おおお!ぺらぺ〜ら』…なにがなんだかさっぱりわからず、食堂が騒然とする中、ファンさんがやっと私に
『あのおじさんが一番歌がうまいってみんな言ってる』とその畑仕事風おじさんを指さし教えてくれました。しかしその畑おじさん(略して)は、下を向き、まじめそうな雰囲気で首と手を横にふっていました。こちら側ではスタッフさんが小型カメラをまわしていたので、私は、記念におじさんが歌を歌ってくれたらいいなと思い始め、やんや盛り上がっている中、ファンさんに
『どうしてもあなたの歌が聞きたいからちょっとだけでも歌って欲しい!』と訴え、畑おじさんに熱烈コールしてもらいました。
『ぺらぺ〜ら』
 するとおもむろに畑おじさん立ち上がり、前に出て来てくれて、歌い始めてくれました!おおお!会場からは(食堂)手拍子が起き、私も一緒に手を叩きました。嬉しい!言葉はわからないけど、味のある歌声で、ピアノもマイクもない、ただ、飲みの最中だったのに、気持ちが籠っていて、韓国で暮らすこういう人たちの毎日を、かいま見たような気になりました。どことなく寂しい気がする歌でした。でもみな一緒に口ずさんで、楽しげでした。社長が私に
『歌ってもらえてよかったな!』と言いました。私は、人に歌ってくれなんて頼んでおきながら、自分の歌をピアノもマイクもないところで歌うということを悩みます。たまに初対面の人に、
『歌手なら、ちょっとアカペラで歌ってみてよ』と言われますがその時私は言います。CDを聞いてみてください。私は一番伝わるようにしたいだけです。でもあんまりしつこく言われると悔しくなってきていっそここで立ち上がって歌ってみようかと、思うこともあります。だからこの時も歌っていいなぁと思ったけれど、私はこのおじさんとは違うと思い、自ら歌うことはしませんでした。歌手だとも名乗りませんでした。
 宴の時間は過ぎ、みなさんにお礼を言い、私たちは食堂を出ました。みな気さくにファンさんや私たちに笑顔を向けてくれました。
 さて、廊下では、どうやら地下に大浴場があるとかで盛り上がっていました。日本人は風呂でしょう!わけのわからないノリで私は韓国で初めての大浴場に入りに行くことを決めました。
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