「韓国へ」その11  リポーター熊木

2006.05.11 Thursday 09:59
 いよいよ!今日はカンウォンドに来た本当の目的を果たす(グッバイ、カンウォンド)撮影の日!思えば遠くに来たもんだ…。(あり?)天気はまぁまぁ晴れ。ロビーにはみんなもういて、ここから現地に向かいます。現地と言うのは、今回社長の意向で、韓国の映画『猟奇的な彼女』で使われていた、一本だけ木があるあの丘にしようということになりました。まぁそれがここカンウォンドにあるというわけです。映画を見た人はわかるかもしれませんが、チョンジヒョン演じる彼女と、キョヌー!がタイムカプセルを埋め、再会を誓ったあの木です。私は映画を見た時からチョンジヒョンさんが大好きです。が。まさかここに撮影しに自分が来ることになろうとは…。ただのファン…?ちなみに大好きなシーンは、遠く離れた崖から、彼女が『キョヌーーーー!なんとかかんとかーーー!』って絶叫するところです。至極余談!
 さてだが、ここから、あの木の場所までまたバスだ…。おとなしく乗り込み窓際の一番後ろの席から私はホテルをふりかえる…本当にホテルだったのだろうか…。甚だ疑問。さぁバスが動き出したと言うことは!…、社長も動き出すということで、出ました爆音必殺!山下達郎!(熊木杏里ならまだしも…)流れ始めてからどれくらい時がたったのだろうか。バスの中にはあきらかな険悪なムードが漂い始めたことに気がついたのは私だけではないはずだ。どうすべきだ!みんなの気持ちの代弁者となりうるのは私しかいない。みなの頭の吹き出しマークに『頼む!熊木!お前しか社長は止められない!』が、見える。ふ…と横を見ると、楽しそうに膝にラジカセをしっかりと抱え込んだ社長が座ってる…。ああこの横顔に向かって、私は何を言えよう…。うーーん。困り果て、いよいよ山下さんの歌声もノリにノリ、気まずさ全開になった時!その時だった。勇気あるカメラマンが一声。『うるさいよ…』くるりと振り返りながら、まるでエクソシストのようだったが、天使に違いない。『おぉそうか』と社長はボリュームをしぼった。その姿がちょっと寂しげに見えたのはなぜだろう。
 そうこうして、ようやく社長もラジカセから熊木杏里を流すに至り、(遅い…)これからの撮影に気持ちも傾き始めたころ、現地に到着!おおお!キョヌーーー!例の木の場所は観光地化されていました。『猟奇的な彼女』の…と書かれた看板が建ち、丘までは道がつくられ、きれいな石が敷き詰められていました。しかし…、バスを降りると見渡す限りの大根畑。思わず叫びたくなるような雄大な山々。気持ちも雄大になり、トイレに行きたくなったので私はマネージャーに場所を訪ねると、見事な簡易トイレ。ほほぅ。だがここでは設置してくれた観光協会の人に感謝だ。カチャリと扉を開けるとな…なんじゃこりゃぁーー!おうおうなめとんのかワレーー。詰まってる。ティシュ詰まってる。ついでに私も息詰まってる。トイレ錯乱事件で容疑者は観光客。渋々用を足し、外に出る。手は…手はどこで洗うのじゃ爺や?この手に平和はやって来るのか…爺や…。わなわなしていると、遠くのほうからマネージャーがやって来て、手にはペットボトルの水が。これで洗ってと持ってきてくれました。ありがたい…。
 さて撮影のための準備も整い、いよいよ撮影開始。持って来た衣装に着替え、大根畑の中心で愛を叫ぶ。笑!!…。歌は持ち歌の『あなたに逢いたい』。カメラマンと社長の指示で例の木の横に立ち、準備完了。さぁ!歌うぞ!遠くのほうから、社長が『行くぞー!』と声をあげた。ティンティンティン。曲が流れはじめ、私も歩き始めた。砂利の音が耳に聞こえる。息を吸っていよいよ歌い出しだ!…とその時!ひゅーーーん…。あれ?音が消えた。なにか間違ったのかなと思っていたら向こうから…。『ラジカセ電池きれましたぁー!』社長!しゃちょーーー!誰もがこう言いたかったであろう。
『山下達郎に電池つかいすぎたんだよ…』
 しかしそんなことにくじける社長ではない。一言。『熊木が電池使いすぎたからな』え!いつ!!?  つ づ く
リポーター熊木 | - | -